手書きと脳の話

聞いた話だが、昨日のクローズアップ現代でコンピュータに漢字変換を頼るために字が書けなかったり、意味を理解できなかったりする人が増えているとか言っていたらしい。なるほど文字を書くという作業は絵を描くことに似ていて、紙の上でのレイアウトや文字の形、色、濃さ、筆記用具の持ち方から色々と考えなければならないことが多いので、脳を沢山使うらしい。fMRIか何かを使って実際の脳の活動をモニタリングしたりもしていたそうだ。工場で、機械に書いてある但し書きの「差異」という漢字の意味が分からずに間違った運用をして一日に180万円の損失を出した話とかが紹介されていたらしい。(流石にそれは極端な例か、あるいは劇団の人なんじゃないかと思ったりもしたが)
そういえば積ん読状態だった

考える脳 考えるコンピューター

考える脳 考えるコンピューター

を発掘したので、忘れないうちに一気に読もう。
この人が人間の知能について重要だと思っていることが

  1. 時間の概念
  2. 実際の神経回路は、感覚器官から脳に向かう神経の数よりも脳から感覚器官へ向かう神経の数の方が多い。逆方向の情報が重要
  3. 実際の神経回路は三層とかではなくてもっと多層の構造をしている

の3点で2.を満たす例として自己連想的なニューラルネットが例示されている。それは自分の出力を入力として使う。曲の最初の部分を食わせて、その曲の残りの部分を想起させる実験など。
まだ三章までしか読んでない。