東証のシステム開発の中の人の話

昨日は東証の鈴木さんという人が豊洲校舎で講演していった。技術的なことというよりも最近の証券取引のトレンドというか、今年の一月のライブドアの件で東証の機能が一時ストップしたこともあって、システムに要請される負荷の増加についての話題が多かった。重要だと思ったところをまとめると

  • トランザクションの指数関数的増加*1
  • その原因はネットからの利用者をはじめ、投資家側がコンピュータ化されてきたこと
  • あるいは日本は良くも悪くも政府主導の経済だったのが自由化の傾向にあるため
  • 少額の取引を大量に行う傾向にある
  • 最終的には自動売買ソフトウェアによる取引になっていくだろう*2

こうなってくると市場全体(売り手、買い手、仲介者)がコンピュータ化されるわけで、株式市場全体が企業価値定量するための分散人工知能みたいになるのか、あるいは別のところに発散するのかが気になるところである。

*1:携帯電話などの新技術が普及していく速度が指数関数的になるということを言っていた。結果、需要の急増に対してインフラが追いつかないという現象が起こる。

*2:NASDAQでは既に取引全体の25%がアルゴリズム的に行われているとか。結果として約定率が10%程度にまで下がっているとか