2回目のゼミ

前回やったBoltzmann分布の導出は、理想気体における位置エネルギーが気体密度に与える影響を定式化したものだった。
これはエネルギーといっても位置エネルギーに限った説明しかしていないので、もっと一般的な証明が必要だと言われた。
なので今回はエントロピー最大の原理から、ある制約条件*1の下でエントロピー*2を最大化させる確率分布は何かということを一般的に求めようとした。
総エネルギーが不変(熱平衡状態)であることを制約条件にすると、マクスウェル分布が導けるらしい。
エントロピーを最大化する確率分布を調べるときにエントロピーの式
\large H(X)=-\sum_{x\in{\bf X}}P(x)log P(x)
の極大を調べるんだけど、そのときにLagrangeの未定乗数法というテクニックを使うらしくてそこでつまづいた。
そこから先の導出を14日にやる予定。

*1:前回の証明では制約条件は重力場から与えられる位置エネルギーだった。

*2:情報理論エントロピー。つまり情報量の期待値。エントロピーが大きいほど乱雑さ(不確定さ)が増す。先験的知識が与えられると乱雑さ(不確定さ)が減るために、エントロピーは減る。逆に言えば、先験的知識が与えられていないときは常にエントロピーを最大にする確率分布が最も『公正』『妥当』であるといえる。